包丁あれこれ
錆について
錆について
人間が使用している金属のほとんどは、鉄に限らず酸化しています。いわば錆びている状態が安定した状態です。
鉄は常に錆びようとしています。
錆びには空気中の酸素(O2)が作用してできる黒錆び(写真右)、水分(H2O)が
作用してできる赤錆び(写真下)とがあります。
黒錆びは、包丁の表面が灰色になる錆びで、酸化被膜です。この膜ができると
赤錆びが出にくくなります。
一方赤錆び(左写真)は、包丁の表面に赤茶色のブツブツの錆びで、この錆びは放置すると、包丁の奥へと浸透しますので発生したらすぐに除去する必要があります。特に刃先にこの赤錆びが発生すると何回研いでも錆びによってできたブツブツがとれなく、刃が付きません。また、塩素(Cl)は、鉄を浸食する作用があるため、包丁にとって大敵といえます。しかし、料理にはこの塩素を含む塩は必要不可欠であるため、塩素が付着することは仕方のないことです。塩が付着したらすぐに取り除く必要があります。
塩素は消毒の作用があるため水道水にも含まれていますので、包丁の使用後は水分を充分に拭き取り保管する必要があります。
ステンレス製包丁でも錆びることはあります。この場合は黒さびではなく赤錆びが発生します。塩素(Cl)と水(H2O)によるものですので、ステンレス製包丁でも使用後は、充分に水分を拭き取り保管してください。また、食器洗浄機は酸化被膜を洗浄してしまいますので、錆びやすい状態になります。食器洗浄機での洗浄はあまりお勧めできません。